あなたの子どもは、あなたの言うことをききますか?
きかないってあなただけ、聞いてください。
子どもが子ども自身の言うことを親にきいて欲しいときに、泣きながら訴える時がありますね。
特に、幼児期はそうです。
私の子どもは、欲しいものが手に入らないときに泣きながら欲しいと言う。
貸して!と言われて貸したくないときに泣きながら貸さないと言う。
抱っこして欲しい時に、泣きながら抱っこ!と言う。
キリがありませんが、子どもは泣きながら何かを言うことが多いですね。
これ。
泣きながら訴えてみたら、親が言うことをきいてくれたらどう思いますか?
【泣きながら言う=言うことをきいてくれる】という風に、子どもは学習するわけです。
泣けば思い通りになる、ということを身を持って知るわけです。
これを使わない手はありません。
自分の思い通りにしたいときは、毎回使うようになります。
自分がウソ泣きをして思い通りにしているもんだから、人が泣いていても「悲しくて泣いている」とは思わずに、相手もウソ泣きをしていると思い込みます。
ということは、人の痛みに鈍感な子になるわけです。
大事なのは、「泣きながら言うことに耳を傾けない」と言うこと。
子どもが泣いているのなら、泣かせておけばいいんです。
泣くことと、何かを求めることは全く別のことですから、泣き終わってから、子どもの求めていることを聞いてやればいいんです。
うちでは、泣き出したら泣かせます。
でも一人で泣いてきてもらいます。
悔しくて泣くのも、悲しくて泣くのも、人に見られたいはずはないから。
十分泣いてから、『泣いた理由』を冷静に聞きます。
何か理由があって泣いたはずなのです。
ただ人に言うことをきいて欲しくて泣いている場合は、一人にされるとすぐに泣き止むか、「理由を聞きますよ」と言っても何も言いません。
ウソ泣きや、自分の思いを通そうとして泣いても通らない。
ということを、『理由を聞く』ということ気づかせてやるのです。
自分の思いを話しているうちに、感極まって涙がでてくるときもあります。
そんなときは、涙と感情が落ち着くのを待つのです。
泣きながら言う言葉は、ほとんどの場合『感情』で話してしまいます。
それを認めてはなりません。
感情で話すと、本心とは別の気持ちを話してしまう可能性があるからです。
言うことをきかない子どもの多くは「泣き落とし」のワザを習得してます。
だから、親の言うことをきいて欲しいと本気で思うなら、言うことというのが本当に子どものためならば、泣きながら言うことに耳を貸さずに、泣き止んでから話を聞くことです。
泣きたければ泣きなさい。話はその後にゆっくり聞きます。
それが分かっていると子どもは無駄に泣きませんし、話したことが分かってもらえたのだと自信を持ちます。
泣いて言うことをきかせていた子どもは、泣くというワザのもとに言うことをきいてもらったことを知っているので、自分の意見に自信が持てないし話すより泣いたほうが早いと思うものです。ですから、親の言うことにも耳を貸しません。
たとえ、親が涙ながらに怒ったところで、何とも思いません。
ワザを使っているとしか。
感情が通り過ぎるのを待ってやれるのは、親しかいません。
他人なら、泣かれるのがイヤで子どもの言うことをきいてしまいます。
ですから、『泣かせた後に話させる』という習慣が大事です。
「泣き終わったら話を聞くよ」ということが叱るということです。
うるさい! 泣くな! は、ただ怒っているだけ。
これでは、子どもは余計に泣くか、泣くことを悪だと思ってしまいます。
どうか、怒らないでください。叱ってあげてください。
待つ。ということ。
これって、結構難しいんですよね。
ただ時間が経つのを待つだけなのに、現代人には難しい。キレる子は待てません。
でも、それは親が待ってくれなかったからなんです。
今1分2分、いや、1時間待ったところで、何かに取り残されるわけじゃないんです。
そのちょっとの時間を待ってられなかったせいで、大きくなって取り返しのつかないことになるのなら、あなたは待てますね?
待つこと。
それは思いやりです。
あなたを見て、子どもは育つのです。
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