ひとひら


勉強をしない子にはどう接する?



うちの子は勉強しなさいって言ってもやらないのよ。
どうしたら勉強してくれるかしら?

言ってもやらないのなら言うのをやめたらいかがですか?

そう答えると、「とんでもない!もっとやらなくなります」と返ってきます。

だって、勉強しなさいって言ってもやらないのなら、言うだけエネルギーがもったいないですし、言うほうも言われるほうも嫌な気分になります。

勉強しなさい。 

そういい続けてしまうのは、そう言っていることで親としての責任を果たしているかのような、錯覚を覚えているからです。
言っていないと、親として気がすまないのです。
どうせ言ってもやらないことをよく知っているのに、言い続ける。
これは一体、誰の何のためなのでしょうか?
子どもに勉強させたかったら、「勉強しなさい」と言うのは禁句です。
たとえ、それでやったとしても、身に付かないのは目に見えています。
嫌々でも勉強をしている姿を見て“ほっ”とするのは、もうやめにしましょう。
あなたがお給料日があるからこそ仕事に励むように、予定があるから準備に追われるように、子どもだって目標さえあれば、自ずとがんばるものです。
勉強しなさい!って怒鳴る暇があるのなら、偉人や成功者の書いた本でも読んで、それを子どもに話してやってください。
子どもには夢があります。
たとえば宇宙飛行士。その夢を叶えるには、たくさんの勉強をしなくてはなりません。
だからと言って、今、宇宙船の構造の勉強をする必要はありません。

宇宙飛行士になるためにチャレンジする権利を獲得する、という話からしてあげて欲しいと思います。
勉強とは「積み重ね」が最も重要なことです。
どんなに宇宙飛行士になりたくても、勉強をおろそかにして高校も行けないようでは、宇宙飛行士になろうと挑戦することすらできません。
勉強しないと宇宙飛行士になんかなれないよ。
そう言われてもピンときません。
なるためには、今、あなたに何ができるか。
どうステップアップしていって、あなたは宇宙飛行士になれるのか。
それを話してみましょう。
それを知れば、子どもは雷が落ちたような衝撃を受けるはずです。
子どもの夢。 それはあなたがよく知っているはずです。
なのに、「どうせ無理でしょ」「どうせそのうちあきらめるでしょ」
内心、そう思っていませんか?
親がそう思っている以上、子どもにいくら勉強が必要と言ったところで、何の説得力もありません。
子どもは、大人が思う以上に繊細で敏感です。
そして純粋です。
親が心から子どもの可能性を信じて、その夢を叶えるには日々の勉強がとっても大切だ、と教えることで、子どもの能力を伸ばすことができます。
これ、真実なんです。
「うちの子には夢なんかない」、そうおっしゃる親御さんもいます。
それは夢をみさせてあげられなかった証拠です。
いろんなところへ出向き、いろんなものを見せ、親自身が目を輝かせて夢の話をしてあげたら・・・・、子どもは何かしらの夢を持ちます。
その夢が「パンやさん」でも「花屋さん」でも「ゲキレンジャー」だとしても、たくさんのことを知っているからこそなれるのだ、ということをきちんと話して、夢に向かってやる気になれる子にして欲しいと思います。
あくまでも、「子どもの夢」に向かわせてください。
親のあなたの夢ではなく。
そして、それがどんな夢であっても歓迎してあげてください。
この先夢が変わろうがなんだろうが、今その子はそれを夢見ているのです。
それを受け入れて応援してもらえたら、子どもはどんなにやる気を出すでしょう。
勉強しなさいなんて、きっとあなたは二度と言わなくていいのです。
自分でやる気を出して勉強するようになります。
 
自分の夢を叶えたい。それに勝るエネルギーはないのです。
人はなぜ勉強するのか。
それは自分のため、ということを教えてあげさえすればいいのです。
ほったらかしでも、やる気にみなぎっている我が子になります。


子どもの才能に気づいてやれるのは、真っ先に親のあなた。
そのためには、子どもを見守っている姿勢が大事なことなのです。
監視していては見つけられないのです。