日蓮さまの御遺文
土篭御書
今夜のさむき(寒)に付てもろう(牢)のうちのありさま思やられていたはし(痛)くこそ候へ 。 あはれ殿は法華経一部を色心二法共にあそばしたる御身なれば、父母、六親、一切衆生をもたす け給べき御身也。 法華経を余人のよみ候は、口ばかりことば(言)ばかりはよめども心はよまず。心はよめども身 によまず。色心二法共にあそばされたるこそ貴く候へ。 「天諸童子以為給使刀杖不加毒不能害」と説れて候へば別の事はあるべからず。 籠をばし出させ給ひ候はばとくとくきたり給へ。見たてまつり見えたてまつらん。恐恐謹言
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